新しい一歩 ~ 保護犬と共に ~

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コロナ禍で、「ペットとの生活を始めよう!」と考える方、実際に始めた方が増えているようです。『犬を飼い始める』 この決断は、大きな決断だと思います。何せ、今までの生活が一変してしまうくらいの変化があります。犬との楽しい時間を過ごせる半面、今まで気にしていなかったことを気にしたり、ヤル必要のなかったことをヤラなければならなくなったり・・・ 良いこと、楽しいことばかりではありません。大変なこと、我慢しなければならないことも増えてきます。犬との生活を始めたい方、始めた方は、そこを乗り越えた!と思いたいですね。

では、『気持ちや決意も固まったので、犬と生活をしたい!』となった時、「どこから犬を迎えるか?」と考えるのではないでしょうか? 1番最初に考えるのはペットショップでしょうか? 他にもブリーダー、保護団体、動物愛護センター、里親サイトなど、色々な出会いの場があります。
そして、「どんな子と生活がしたいか?」とも考えますよね。犬種は? 年齢(=パピー、ジュニア、アダルト、シニア)は? 自分の生活に合った犬種や年齢の子を選ぶようにしてください。「パピーじゃないと懐かない!」というのは、迷信ですよ、念のため

ぬいぐるみを押さえるレア

Lea レア
ボーダーコリー ♂ 2020年?生まれ
ノンビリで天然なところあり…😅
少々しつこい、メゲナイ!性格(笑)

最近、コロナ禍だからなのか?、『保護犬との生活』を選ばれた方、選ぼうとしている方が多くなったと聞きます。『どんな出会い方を選ぶか』と考えた時に、『里親になる』という選択肢が、『ペットショップで買う』と同じくらい普通に頭に浮かんでくるようになると良いなと思います。 ただ、その反面、「保護犬がいる」ということは、「保護されている犬が増えている」ということです。コロナ禍で保護犬が増えているのも事実です。保護犬に新しい家族のできるのは嬉しいことですが、保護犬が増えてしまうのは悲しいことです。 犬と暮らすことは、一時的な衝動でできることではありません。特に保護犬になった子たちは、何度か別れを経験している子が多いです。別れは犬にとってもストレスです。これ以上の別れを経験させないためにも、是非、覚えておいて欲しいことがあります。もちろん、保護犬に限らず、犬との暮らしていく上でも大切なことなので、心の片隅にでも留めておいてもらえたらと思います。
保護犬を飼い始める時に、「可哀そうだから」とか、「今まで大変だったから、甘やかしてあげたい」…など、『可哀そうな子を何とかしてあげた!』という気持ちで里親になられる方が多いのではないでしょうか? 確かに里子に出された犬たちは、大変な経験をしてきた子もいます。精神的・肉体的な虐待をされていた子もいれば、大好きな飼い主さんとの別れを経験した子もいるでしょう。 ただ、『犬たちは常に過去を振り返って、過去を嘆いて生きてはいない』ことを忘れないでください。犬たちは過去に起きたことを覚えているでしょう。良い経験はもちろん覚えているでしょう。反対に怖かったことや、イヤな経験は、「その状態に、もし、また陥ったらどう逃れるか」という、生きる術として 覚えておかなければならないことです。犬たちの過去を振り返って、過去を嘆いているのは、飼い主さんの方かもしれません。犬たちは前を向いて生きています。見えているのは『目の前にあるという時』です。未来も見ていません。「将来、〇〇になっちゃうからオヤツは控えめにしよう!」と、考えている犬たちはいません(笑) 目の前にあるオヤツをどう口の中に入れるか!を考えて過ごしています。過去にそのオヤツを食べてカユカユになったとしても!です。なので、犬たちの過去を見て「可哀そうに…」と嘆くより、「そういう状況にならないように気をつけてあげよう!」と、考えてください。犬たちの将来を見越して、「オヤツは控えめにしなくちゃね!」と、犬の健康に気を配ってあげてください。 せっかく縁あって家族の一員に迎えた子です。「可哀そうに…」「辛かったね…」ではなく、「アナタは“世界一幸せな犬”になるために、ウチの来たのよ!」「アナタはラッキーな子よ!」「一緒に幸せになろうね!」と、伝えてあげてください。

我が家にやって来た新人レアくんは、里親募集サイトで出会った、1歳になるボーダーコリーです。ブリーダーからの保護だったそうです。性格は、ちょっとしつこい!のと、天然?!なところがありますが、穏やかで、明るい子ですよ。そしてイケメンです!(笑) ただ、レアくん、既に病気を抱えている身なので、遠い未来を描くことが難しい状態です。本犬には全く非がないのに...それが本当に悔しいです。でも、ネガティブなことばかり言っていてもしょうがない! レアにとって、我が家に来たことがポジティブな時間になる様に、飼い主として頑張るだけです。

初日です
「この人、誰?」「ココどこ?」 って感じでしょうか?!

不安げに外を歩くレア
コチラを見上げるレア
サークルの中のレア
保護犬の里親さんから、はやく慣れさせてあげたい」「はやく〇〇してあげたい」「はやく〇〇を覚えて欲しい」という言葉をよく聞きます。はやく、はやく、はやく…! 期待感いっぱいで、保護犬を迎えてくれたことと思います。ただ、犬本人は、期待感より、不安感の方が多いと思います。初めての人、初めての場所、初めての環境、初めてのルール?! 「もぉ~~~どうすれば良いの!」とパニックになったり、逆に、過剰に「構って!」と要求してきたり、反対に「触らないで!」と隠れてしまう子もいます。だから、その子が落ち着くまで、今の生活が 自然になるまで、待ってあげてください。待つ時間は、その子、その子によって違います。自分で近寄ってくる、人が近くに行ってもパニクらない、ちゃんと食べて、ちゃんと寝る、飼い主さんの言葉に反応する、そして表情が柔らかくなる。そういう変化を見ながら、その子の状況を見極めてあげてください。     そして落ち着い後は、守るだけ、庇うだけ、そっとしておくだけではなく、ちょっとだけ「ガンバレ!」とばかりに背中を押して、チャレンジさせてあげてください。きっと、新しい世界への一歩を踏み出せるはずですよ。“飼い主さんだけが頼りです…”ではなく、しっかり自立して、生活を送ってくれるように育てていってくださいね。
口を開けてコチラを見るレア

1か月経った頃のレア
世の中の事に
ちょっとづつ慣れてきた

レアは、人懐っこい性格をしています。散歩中に「わぁ~カワイイィ~ キレイなボーダーだぁ~」と言われると、すぐに近寄って、撫でて撫でてぇ~とスリスリしたり、飛びついて顔を舐めようとしたりします。実際に舐めさせてもらった?!ことも多々あり... 
私たちにも同じようなことをするのですが、近づいてくるまでに間がある・・・というか、距離を感じることがありました。怖いオバサンが2人して(私 + ひな先生!😓)、ガミガミ言うので恐れをなしたのか?!と思いつつ、レアの様子を観察。
結果、どうも レアは身近な存在ほど警戒する、躊躇している感じがしました。特に「サークルの中」「柵越し」は顕著にその行動が見られました。ブリーダーの元で生活をしていたので、何が起きていたのか想像できてしまい、悲しい気持ちになってしまいます。
しかし、「可哀そうに…」と言っていても何も変わらないので、「何もコワイことは起きない!」と行動で伝えつつ、待つことにしました。最近、大分、柵の上から手を出しても、一瞬の はありつつも、自分から寄ってくるようになりましたよ。ちょっとづつ、ちょっとづつ、心が成長中です。

柵越しでなければ、甘えてくることもしばしばあるレアです。最初の頃はおっかなびっくりだった近づきかたも、今では色々な方法でアピールしてきます。それはそれでカワイイのですが、そこにも落とし穴が・・・

今までもらえなかったこと(=甘えられること、構ってもらえること)をもらえるようになると、それが“欲しくて、欲しくてたまらない!”という状況になることがあります。保護犬には起こりがちなことです。ここで、「早く慣れてもらう為にもドンドン構ってあげるわっ!」とばかりに構い倒していると、犬はさらに要求してくるようになります。人は「ある程度構ってあげれば満足するだろう」と考えるようですが、犬の要求は天井知らず常に欲して、常に要求してくるようになり、犬の気持ちも不安定になっていきます。
そして、人はその要求に最初こそ カワイイ” “嬉しい と応えているのですが、そのうち ウンザリ してきて「いい加減にして!」怒り出すのです。犬からすれば、人の行動は理解できないことです。「だって、今まで応えてくれていじゃないない! 嬉しいって言ってたじゃない!」コレが犬の言い分です

犬は要求が応えられないことで、気持ちがさらに不安定になり、大きな問題行動へと発展していくことがあります。ではどうすれば良いのか? 私はよく「どこまでなら要求して良い」とか「この条件を満たしたら要求を通してあげる」というような、天井を作ってあげてください』と言っています。例えばレアの場合は、

  • 壁にジャンプして要求するのはダメ、静かに待てたらサークルから出してあげる
  • ゴハンの用意をしている時に騒ぐのもダメ、静かにできたら用意をしてあげる
  • 何かをしている時に、ソファや足にアゴを乗せて“撫でて、構って”というのはダメ、何もしていない時に、静かにアゴ乗せで待っているならOK、でも足で要求するのはNG


というような感じです。「要求を通して欲しいのなら、アナタもコチラの要求をに従いなさい」と、言う感じですね。厳しいように感じますが、GIVE & TAKE だと考えれば、そんなに難しいことではないと思いますし、それをすることで、犬たちに安心を与えられるなら、たやすいことではないでしょうか?!

保護された犬たちは、なんだかの問題を抱えている子が多いです。それは、レアのように健康上の問題であることもあれば、行動上の問題であることもあります。行動上の問題は、咬みや吠えなど、人と一緒に暮らしていく時に大きなハードルとなっている問題もあれば、経験不足や社会化不足により、今後問題行動に発展していく可能性がある『』を抱えている場合があります。それを踏まえた上で、一緒に暮らすことを決断してください。そして、決断したからには、「ただ同情」するのではなく、しっかりと対応をしていってください。その対応次第で、その子の運命が良い方向にも、悪い方向にも転がっていきます。 保護犬に限った話ではありませんが、他の犬や人が苦手であったり、過剰に吠えてしまったり、ビビリであったり...ものすごく大きな問題ではないが、「困っている」と感じている問題を抱えている犬たちがいると思います。その原因が社会化不足、経験不足ということが多々あります。特に保護犬の場合、保護される以前の生活がどうだったのかわからないこともあり、社会化不足、経験不足による 生きづらさを感じている子が多いです。 「社会化は、社会化期にやらないとダメなんじゃないの?」と、思っている方が多いのでは? 社会化は社会化期に行うとスムーズで、100%近い社会化ができるということです。その時期を過ぎると、ちょっと大変になったり、100%には届かなくなる・・・ということです。また、社会化期に十分な社会化をしたとしても、その後、全く何もしなければ、社会性はどんどん失われていきます。なので、社会化は一生続けていく必要があります。 反対に、最初に出遅れてしまっていても、その後、シッカリやっていけば、生きづらさを感じずに生活できるレベルまでには、成長させることができるということです。気楽に生活できれば、それで十分ではないですか? 特別なイベントに参加できなくても、毎日、気を張ってピリピリせず、ノンビリ暮らせれば、それで十分だと思いますよ。
テレビを観るレア

ピカピカ光ったり、色んな色になったり、
大きな音が出たり…

『何だコレ?!』 by レア

レアも明らかに社会化不足。最初は、外を歩くのもおっかなびっくり。そもそも、玄関の段差を下りる、階段を下りるのも「無理!」という状態でした。仕方ないので、最初は抱っこして(=今より3㎏ほど痩せていたので、軽々と抱っこできました)段差を下ろしました。その後、ちょっと慣れてきたら、リードを少々引っ張って下りるように仕向けたりもしました。今では問題なく段差の上り下りができていますよ。(※犬の性格によっては慎重に進めていかなければならないこともあるので、一概にこの方法が良い!とは思わないでください)
他にも、車、バイク、トラック、自転車、ジョガーなどなど、様々なものに対してビックリしてしゃがみ込んだり、逆に飛び掛かったり... 今では大分落ち着いて対応できるようになってきましたが、止まって、通り過ぎるまで見つめてしまうこともしばしばです。

今現在、一生懸命に慣れさせているのは、横断歩道を渡ることです。ある日突然、横断歩道は危険な場所で、走って渡らなければならない場所だ!と、認識してしまったようです。焦って、突っ込まれる方が危険なので、落ち着いて横断歩道を渡れるように、日々、トレーニング中です。

我が家に来て間もない頃
ひな先生との距離はかなりありました(笑)
ひな先生が警戒して、距離を取っていたかな?!

散歩中のひなとレアの距離 

数日後には、大分距離が縮まりました
がっ!大雑把で天然な性格が災いしてか?
心の距離が縮まらない、今日この頃です

ひなを見るレア レアを無視するひな

視線を合わせてくれない、ひな姉さん
今後も、レアの努力は続く…のかな?!
レアくん、調子に乗ってバタバタする、
自分の行動を改めましょうね(笑)

レアの良いところは、人が好き、犬が好きなところ。特に犬とは、「誰でも良いから遊んで欲しい!」と熱烈アプローチして、上手に挨拶もできる子です。これは、好き嫌いの激しいひなさんにはあり得ない、レアの長所です。ただ、最初は穏やかに対応できていても、しばらくすると興奮して飛び掛かってしまうこと、相手の「イヤ!」表現が読み切れていないことが、マイナスポイント。ご近所の女子(犬)たちから、避けられてます... レアくん、しつこい男、KYな男は嫌われるよ! ちゃんと、相手のことを気遣えるジェントルマンに成長してくれ! 毎日が勉強と経験を積み重ねる日々です。

寝ているレア

昼間はサークルから出て、お互いに?!
ノンビリ過ごせるようになりました

まだまだ覚えることがいっぱいですが、
大分、“家庭犬”になってきたようです

保護犬との生活は、ほんのちょっとだけ気を使うことがあるかもしれません。それは決して『同情』という、気の使い方ではありません。イヤな経験をした犬には同じ経験はさせないようにする、苦手があれば工夫して乗り越えさせる、知らないことは教えて経験させる、勘違いしてことがあれば改めてちゃんと教える・・・そういうことです。過去にとらわれず、前を向いて一歩、一歩、一緒に!シッカリ進んで行ってもらえたらと思います。

みんな、幸せを掴め!