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いつからはじめる? ~学習能力と年齢の関係~

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初めてワンちゃんを飼った飼い主さんは… 
「いつから “トレーニング” ってすれば良いの?」


既にワンちゃんを飼っている飼い主さんは… 
「もう○歳だからトレーニングは無理かしら?」


と思っているのではないでしょうか?
少し前までは

  • 『6ヶ月以内にトレーニングをやらなければ、その後はもう無理!』
  • 『6ヶ月齢以上のイヌでないとトレーニングはできません!』


など、ちょっと矛盾していることが普通に言われていました。では、今の常識は?

『仔イヌが新しい家族のメンバーになったその日(生後7週齢前後)からトレーニングはできます。そして10歳以上のワンちゃんたちでもトレーニングはできます。』 詳しく言いますと、生後5週齢のワンちゃんの脳波は成犬のそれとほぼ一緒だそうです。つまり 生後5週齢の時には成犬と同じような学習成果が得られるということです。実際にこの頃のワンちゃんは、すでに五感が発達しており、日一日と色々なことをスポンジのように吸収して、身体的にも精神的にもグングン成長し始める時期でもあります。6ヶ月まで待つ必要は全くないのです。

では、何歳までトレーニングができるのでしょうか?
残念ながら『〇歳までです』と断言することはできません。なぜならば、個体差があるからです。強いて言えば、私はいつも『そのワンちゃんに痴呆症状が出るまで』と言っています。ですから、健康なワンちゃんであれば10歳であっても、十分にトレーニングを始めることができます。ただし、年を取れば取るほど学習スピードは遅くなります。その点をしっかり飼い主さんが理解し、フォローしてあげなければトレーニングの成功は望めません。

ではなぜ以前は『6ヶ月以内にトレーニングをやらなければ、その後はもう無理!』と言われていたのでしょうか?ハッキリ言って、私にはなぜそう言われていたのかわかりません。
推測するに…

  1. イヌの学習能力・学習方法が理解されていなかった
  2.  “社会化” の時期と学習能力を混同して考えていた…ということでしょうか?
    また、もう1つの可能性として…
  3.  生後6ヶ月~1歳前後のワンちゃんはトレーニングが大変だから…かもしれませんね
フセをするセントバーナードのパピー

実際、この時期のワンちゃんたちは既に仔イヌ ではありません。人間の成長に合わせて言えばちょうど 第二次成長期 つまり『反抗期』です。この時期のお子さんを持つ飼い主さん、またはこの時期を 過去に経験した飼い主さん、わかりますよね(笑) この時期はすべてのことにイライラするし、親の言う事なんて聞きたくもない! 友達と遊んでいる方が楽しい!! そんな時期ですよね。(...と、同意を求めてみる私😅)
イヌにもそんな時期があります。ちょうど生後6~12ヶ月齢、特に10ヶ月齢の頃にピークが来るようです(犬種、犬の大きさ、個体差があります)。イギリスではこの時期に多くのワンちゃんたちが、『コントロール不能』という理由で保護施設に連れて来られるようです。今現在、お宅のワンちゃんがまさにこの時期!という飼い主さん、諦めないでください。個体差はありますが、小型犬なら1~1歳半、大型犬では2~2歳半くらいには落ち着きます。(ただし、犬種によってはさらに長く掛かる場合もあります・・・でもそれがその犬種の魅力でもあるんですよ! わかった上でその犬種を選んでいますよね?!) 先は長いかもしれませんが、『あの時は大変だったよねぇ~』と笑える日が来るはずです。何を隠そう私も経験者の1人です。何度「早く大きくなってくれぇ~」と我が家のG・レトリバー(故)に言い聞かせたことか...

ではもう1つ。なぜ『6ヶ月齢以上のイヌでないとトレーニングはできません!』と、言われていたのでしょうか? それは、以前のトレーニングが体罰を使ったトレーニング方法が主流だったからです。つまり、6ヶ月齢以上のイヌでないと、その体罰を与えて教える方法に耐えられなかったからです。体罰を使ったトレーニング方法の正当性理由として、以前は『イヌには感情がない』と言われていました。さらに『学習能力も高くない』といわれていたので、『言ってもわからないので叩いてわからせる!』という方法が一般的だったのです。しかし現在、イヌの学習能力の高さ、学習方法、そして “感情のある動物である” という認識が広く理解されていますし、科学的にも証明されています。なにより飼い主さんがこれらを理解していますよね。それでも自分の可愛いワンちゃんに体罰を加えてトレーニングをしたいと思いますか? また、上記にもありますが、生後6ヶ月齢というのは反抗期です。わざわざそんな 厄介な時期からトレーニングを始めよう!と思いますか? 誤解のないように言っておきますが、できないわけではありません。ただ仔イヌの時期にできる機会があるのなら、その時期にやっておいた方が絶対的に楽だということです。
上記でも書いたように、トレーニングを始めるのに年齢は関係ありません。“6ヶ月齢以内でないとダメ” “生後1年経ってたらもう無理” ということはなく、生後5週齢以上であればいつでもトレーニングを始められますそして、ワンちゃんに痴呆症状が出るまでトレーニングをすることは可能ですただしそのトレーニングをマスターする速度は年齢とともに変わってきます。また犬種によっても違いが見られます。
トレーニング中のパピー
トレーニングは いつでも始められますが、最も効果的で、すばやくマスターできる時期というのは やはり 仔犬、つまり生後2ヶ月齢~4、5ヶ月齢の頃です。この頃は、まだ何も覚えていない、影響されていない 真っ白な状態なので覚える速度も早いですし、何より 素直に覚えてくれるのです。つまり、『面倒だぁ... あっちの方が面白そうじゃん!  行ってこよぉ~~っと! 』という具合に、飼い主さんのコマンドなんか無視して遊びに行ってしまうその方が楽しい! というような経験がまだ無い時期なのです。ですから、この時期のトレーニングは であり、この時期に教えてしまうことに 意義があるわけです。トレーニングをすることによって “飼い主さんと一緒にトレーニングすることは楽しい!” “飼い主さんと一緒にいると良い事が起こる!!” と覚えさせてしまうのです。
では逆に、トレーニングが難しい時期は?というと、そのワンちゃんに問題行動が無いと仮定するなら、生後6ヶ月齢から 心身共に成犬 となる18ヶ月齢までの期間が一番厄介な時期かもしれません。特に生後6ヶ月齢~12ヶ月齢は、人間で言う『反抗期』です。そう言えば、わかりますよね、その大変さは! この反抗期が無いワンちゃんもいます。友人のイギリス人トレーナー曰く『仔犬の頃に手の付けられないヤンチャだった子は、比較的穏やかな青少年期(6~12ヶ月齢)を過ごし、仔犬の頃に大人しくて優等生だった子は、手が付けられないくらいの “反抗期” を過ごすことがある』だそうです。できれば、両方の時期、ほどほどに過ごして欲しいですね。
オスワリするひな(パピー)

さて、我が家の4代目犬 ひなさんは、只今おそらく10ヶ月齢。反抗期 真っ只中。さほどヒドイ反抗は見せませんが、言うことを聞かないことはしばしばあります。そんな時どうするか?
端的に言えば無視をします。なぜ ワンちゃんが従わない時に、飼い主が譲歩する必要があるのでしょうか?! 従わなければ損をする(=ご褒美がもらえない)のは、ひな(=イヌ)の方です。私は痛くも痒くもありません。
この時期にしっかり『ご褒美はアナタの働き次第で得られるものなのよ!いつでも欲しい時に空から降ってくるものではありません!!』と、イヌに教えなければなりません。決してこの時期のワガママを許さないでください。許してしまえば、後で痛い目にあうのは、飼い主さん、アナタですよ。

我が家にやって来た時は ちょうど6ヶ月齢に入ったあたりで、トレーニングの難しい時期だったひなさん。しかし、トレーニングができない、覚えが悪い、ということは全くありません。できます。しっかり覚えます。飼い主の私が言うのもなんですが、家庭犬としてとても良い子です。(親バカですかねぇ・・・😅) しかし、すべてのコマンドを競技会に出るワンちゃんのように完璧にできるわけではありませんし、無視して何もしない時があります。集中力は散漫になることが多く、また要求も多いです。だからと言って それはトレーニングをする上で大きな障害にはなりません。うまくコントロールしてあげれば良いことです。この時期のワンちゃんをトレーニングするコツは “妥協しないこと”。 “無理矢理やらせろ!”ということではなく、飼い主さんがワンちゃんからの要求や行動に従わないことです。そして “寛容な心”を持ってトレーニングすることです。自分のことを無視するからと言ってイライラしないことです。イライラするようならトレーニングを一旦中止しましょうまたこの時期のワンちゃんには “ワガママな行動をとると無視される”  “ダメなものは絶対にダメ!!”と教えることもトレーニングの必須事項です。だからと言って体罰は絶対厳禁 !!
また、成犬になったワンちゃんたちもトレーニングすることは可能です仔犬の頃の様にドンドンできるようになる!とは言いませんが、ちゃんとマスターすることができます。中には思いがけない才能を開花させるワンちゃんもいます。さらに、人生(? 犬生?!) 経験も豊富なので、今までの経験を踏まえた上で、新しいトライアルも難なくこなしていくワンちゃんたちもいます。 一般的に “老犬” と言われる10歳以上のワンちゃんたちだって、もちろんトレーニングは可能です。刺激のある毎日は脳を活性化するので、何もせずに1日ボォ~っと過ごしているワンちゃんたちに比べて健康的ですし、顔つきも若く見えます。老化防止に役立っている、ということでしょうか。 飼い主さんの願いは、ワンちゃんが健康で長生きしてくれることではないでしょうか? そのためにも、毎日何かしらの 刺激を与えることは重要です。その中の1つとして、トレーニングをしてみることをお勧めします。

何度も言いますが、トレーニングを始めるのに年齢は関係ありません。 “6ヶ月齢以内でないとダメ”  “生後1年経ってたらもう無理” ということはなく、生後 5 週齢以上であればいつでもトレーニングを始められます。そして多くの飼い主さんが、「“成犬”になったワンちゃんはトレーニングできない」と思い込んでいないでしょうか? トレーナーが「できます!!」と言っても、「えぇ~それはトレーナーさんだからできるのであって...」と思っていませんか? もしそう考えているのでしたら、是非、これからのインタビューを読んでいただきたいと思います。

入れ物を運ぶボーダーテリア

今回協力してくれたのは、12歳のヨークシャテリアのダイナちゃんと、そのママさんです。ママさんと私は昔からのお友達。なので、ダイナちゃんとはそれこそ古い付き合いですが、実際に一緒にトレーニングを始めたのは、私がイギリスでの研修を終えて帰国してからなので、2年ほど前でしょうか。きっかけは「ウチの子でもトレーニングってできるの?」だったように思います。その頃のダイナちゃんは、箱入りお嬢様で、お外に出ると緊張してしまうタイプ。ダイナちゃんのママさんの『少しでもダイナがお外で楽しく過ごせるようになれば…』という思いから、トレーニングを開始しました。

テーブルの下からコチラを覗くヨーキ―

ダイナちゃんです

  • 最初にダイナちゃんの簡単なプロフィールを教えてください
    • ダイナは現在12歳になるヨークシャテリアです。私の実家で生まれ、仔犬時代は(3~4ヶ月頃まで)ママ犬と兄弟犬と一緒に楽しく暮らしていました。その後、我が家にやって来たのです。当時共働き夫婦で、仔犬なのにかなり長い時間ひとりで留守番させてしまうことが多かったです。2歳頃から体調を崩す事があり、3歳で心臓に疾患が見つかり、月に一度の動物病院通いがスタートし、4歳で新しい家族が増え、6歳で乳腺腫瘍が見つかり思いがけず大手術を経験。そして最近もちょこちょこ心配事はあり、案外大変な経験を色々しています。飼い主である私もその度に色々な経験をし、また色々な多くの失敗もしてきました😓 シャイなのですが、でも、基本的には明るく面白い性格の持ち主だと思います。
確かに色々あったよね... よく「えっ?! 💦」ってことをやらかした・・・と報告?相談??された覚えがあります😅
  • どうしてトレーニングを始めようと思ったのかしら?
    • 10歳になってトレーニングを始めるまで、ダイナには犬らしい経験が少なかったように思います。それまでダイナが特に悪い子ではなかったので、私はダイナのために“何かをする”ということを疎かにしていたような気がします。あっ、でもちゃんと、毎日の世話とか普通にしつけはちゃんとやりましたよ、念のため!(笑) ただ今まで勘違いやこちらの感情からの余計な甘やかし、それとは反対に、我慢することやストレスにさらされることが多かったのか、すっかり神経質な子に育ってしまいました。飼い主としては反省し、残りの犬生(?)を少しでも楽しくリラックスして過ごさせてあげたいな~と思ったのです。 もうすでに老犬用ゴハンを食べる“立派なおばあちゃん”ですが、kiyokaに「大丈夫だよ~」と言われ、トレーニングを始めてみました。もう一つの理由として、現在小学生になったの娘の事もあげられます。一緒にトレーニングに参加する事で、娘はダイナの事を考えて行動するようになりました。娘とダイナが1時間でも多くお互い良い関係で楽しい時間を過ごす事ができればいいな!と心から願います。

ダイナちゃんは、特に何か問題がある!という子ではありません。とっても良い子です。ただ、他のワンちゃんが苦手だったり、外の環境を楽しむ『余裕』がない子でした。お外に行ったら飼い主さんにべったり、家族のメンバーが1人でもいなくなればパニックになってしまう、他の知らないワンちゃんに会えば、カチコチに固まってしまう... そんな神経質な面がありましたね。そんなダイナちゃんでしたが、最近はウチの“ちびっ子ギャング”ひなさんに会ってもカチコチに固まってしまう...ということはなくなってきましたよ。家の中で会うとまだ逃げ腰ですが、お外では大丈夫!自分から近寄って行くことも、ひなが近寄っても問題無し。これって最初の頃から比べると格段の変化なんですよ。

それと、娘さん。生まれた時からダイナちゃんと一緒に育ち、見事な連係プレー?!でご飯やお菓子がダイナちゃんの口の中へ・・・ってこともやっていましたね。単にダイナちゃんが上から落ちてくるものを狙っていただけだったのか?それともあれは連係プレーだったのか?! 真相は??(笑)子供と遊ぶヨーキー そんな娘さんも小学生。しっかり日々のトレーニングに参加しているそうです。私も時々見せてもらっていますが、覚えはやっぱりママより優秀かな?!(笑) 私は今までに5歳の男の子が、大人に混ざってトレーニング・クラスに参加していたのを見たことがあります。ハッキリ言って、周りの大人よりしっかりコントロールできていました。子供は優秀なトレーナーの素質を持っているんだなぁ~と、その時つくづく思い知らされました。

  • トレーニングを始める前と後で変わったところはありますか?
    • トレーニングをする前だって普通の生活は過ごせていましたよ。雷だって平気。子供だって平気。お留守番なんて全然問題なし! ただ知らない場所で家族のメンバーがいなくなっちゃうと不安になったり、知らないワンちゃんに囲まれるとどうして良いのかわからないぃ~~って感じでしたね。だから私としては毎日の生活でそんなに“困った!”という経験は、実はありませんでした。
       一番感じるのは、「ダイナ、今までたいへんだったのね」ということです。「必要ない心配をいつもしていたのね~、苦労してたんだね~」と。私がトレーニングを始めたのは、何もダイナに私の言う事をビシッ!と守って欲しいからではありません。人間の中での日々の生活を楽しんで欲しいから始めたのです。トレーニングを少しずつでも続ける事で、ゆっくりですが、だいぶダイナに自信がついてきたように感じるのは、親馬鹿でしょうか?! 『今は遊ぶ。今は寝る。今はリラックス~。今はダメ。何やったら褒めてくれるのかなぁ~?、これやったら遊ぶかなぁ~~?、子ども達はこれやったら喜ぶぞぉ~!子ども達にかわいい~~って言われるとうれしい~!、今は甘えちゃぇ~~!』 いつもニコニコ楽しそうです。
不思議に感じられるかもしれませんが、トレーニングの目的は、飼い主さんから出されるコマンド(=命令)にビシッ!と従うようにすることではありません。ワンちゃんと飼い主さんが毎日楽しく過ごせるようになること。ダイナちゃんのように神経質なワンちゃんや臆病なワンちゃんは、自分に 自信をつけて、ストレスの少ない生活を送れるようにすることです。ダイナちゃんは徐々にですけど、お外で楽しく過ごせるようになってきましたよ。
  • トレーニングをしたことで良かったことはありましたか?
    • そうですねぇ、やっぱり一番嬉しいのは、散歩で出会ったワンちゃんの飼い主さん達や、お出掛けの途中で声をかけてくれた方々から「えっ!もう12 歳なの?! 若いよねぇ~、元気だね!」って言ってもらえることかしら!😍 自分の家のワンちゃんを褒められると飼い主としてはとってもウレシイですよねぇ~ また、我が家には、娘のお友達や子供を連れたお客様がいらっしゃることが多いのですが、以前は万が一に備えて、ダイナが落ち着くまでケージに入れたり、私がずっと抱きかかえていたり、もしくはリードで繋いでおく…ということをしていました。ダイナはお客様が来ると全員に“いらっしゃいませぇ~!”と大歓迎しないと落ち着かなかったのです。お客様全員が犬好きな方や慣れている方なら良いのでしょうが、そうでもない、特に犬が嫌いな方には恐怖になってしまいますから、先程のような対応をせざるを得なかったのです。もちろん「大丈夫よ」とおっしゃって下さる方が多いのですが、遊びに来て頂いているのに気を遣わせてしまうのは申し訳なく思っていました。トレーニングをするヨーキーしかも、小さなお子さまが我が家に来て犬嫌いになってしまっては困りますよね。しかし、トレーニングを始めてから、コマンドに従ってジィ~っと待つことができるようになったり、自らケージに入って静かにしていることが多くなってきました。お客様がいらした時の“悩み”は、おそらく我が家だけのものではないのではありませんか? 私はお客様にお茶を出すことと、ダイナを抱っこすることを同時にしなくて良くなったので、ずいぶん楽になりましたよ(笑)
皆さんもDog Loverですからわかると思いますが、ワンちゃんはそれぞれ、みな表情が違います。楽しく充実した生活を送っているワンちゃんたちは、実際の年齢より顔が若いですし、毛艶もとても良いです。何よりいつも “笑顔” ですよね。ダイナちゃんのように毎日刺激?!が一杯な生活をしていると、本当に元気溌剌、目が輝いて いつも笑顔のとっても良い顔をしています。みなさんのお宅のワンちゃんは如何ですか?
お客様が訪問された時のトラブルは結構耳にします。飛びついてしまった、顔をベロベロ舐めてしまった、大騒ぎになってしまった…など、犬好きな人には堪らない歓迎振りを示してくれるワンちゃんの行動も 一歩間違えれば大問題。 また、噛まれた、歯を剥いて威嚇された、吠え立てられた・・・というのは、いくら犬好きでも歓迎できない危険な行動。そしてこの両方の行動は、犬が嫌いな人にとって恐怖以外の何ものでもありません。ダイナちゃんは落ち着きさえすれば問題ないワンちゃんです。ただそれまでが大変だった、ということです。落ち着くまで飼い主さんはハラハラドキドキの時間を過ごしていたのかもしれませんね。そのハラハラドキドキの時間を、『ウチの子は静かに待っていられるのよ!』と胸を張って言える。これってちょっとした自慢になりますよね。ウチのちびっ子ギャングひなさんは・・・ 只今修行中です😅 もしどこかでひなに会ったら、飛び掛った瞬間に反対方向に歩いて行ってください。“オスワリ” の状態で待てるようになるまで何度も繰り返してください。これは飛びつきを止めさせるトレーニング方法の1つ。Dog Lover の方のちょっとした協力で、ひなも含めて多くのワンちゃんが  マナーの良いワンちゃんになることができます。ご協力お願いします。
  • ダイナちゃんとこれからどんなことをしていきたいですか?
    • 12歳の犬のトレーニングが、仔犬のトレーニングと同じスピードで進むとは思っていません。12 年の頑固な生活習慣を直すのは時間が掛かりそうです。だから、ダイナのペースに合わせてゆっくりトレーニングをやっていければなぁ~と思っています。何より、嬉しいことがいっぱいあるので、ダイナはトレーニングが大好き!ですしね。 
      これからダイナには楽しい老後を家族みんなでニコニコ過ごしてもらいたいなぁ~と思っています。そして、まだまだ色んなことに挑戦していけたらいいねぇ、と。充実した老後を過ごさせてあげたら良いなと考えています。
  • では最後に「これからトレーニングを始めてみようかなぁ、今からでもできるかしら??」と思っている、7歳以上のワンちゃんの飼い主さんに(または成犬を飼っている飼い主さんに)何かアドバイスがあったらお願いします
    • 年齢を重ねた分、ワンちゃんには色々な習慣が付いていると思います。ダイナにも身に付いてしまって諦めていた癖や、無理かな~、まぁ~できなくても良いか…と思っていたこともたくさんありました。トレーニングを始めてみると(特に最初の頃)私の思い違いだった事や理解不足が判明し、“あぁ、私がいけなかったのね…ごめんね、ダイナ!”と思い知らされる事がたくさん出てきます。正直ちょっぴり落ち込んだ事も…(笑) でもトレーニングすることで、私も家族もイヌのことをたくさん知ることができましたし、ダイナの新しい面も発見できました。ダイナがストレスなく生活する方法も知る事ができましたよ。 年齢が年齢なので、覚えが遅いということはあります。(私自身の覚えはもっと遅いですが…😅) 仔犬や若いワンちゃん達に比べたら雲泥の差があると思います。でも、それはそれと割り切ってしまいましょう。長年一緒にいてダイナのことを一番良くわかっている家族が、ダイナの顔つきが段々楽しそうになってくるのを見るのは、本当に嬉しく楽しいものです。 
      “諦めていたことができた!” そんな時はとっても嬉しいですよ。多分、私が一番喜んでいるんじゃないかしら?! そんな私を見てダイナは尻尾をブンブン振ってはしゃぎます。

      トレーニングをやる上で大事なことは『マイペース』でやることかしら。私は忘れがちではありますが(笑)、ダイナのペースでのんびりやれば良いやぁ~と思っています。ただ、ノンビリし過ぎてダイナに先を越されていることもある今日この頃…💦💦 ゆっくりながらも、定点観察をしてみると、確実に良い変化をしてくれています。


      トレーニングは、私自身とダイナの脳の活性化にも役立っているような気がします。今流行の『脳トレ』になっているはず!!と、勝手に思っている私🤩 ワンちゃんの健康と長生きのために、飼い主さんも一緒にできる“ドックトレーニング”で脳トレしてみてはいかがですか?!(笑)
フープを飛ぶヨーキー

“ドックトレーニング” というと、どうしても “イヌのため” のトレーニングだと思われがちですが、実は “飼い主さんのため” のトレーニングでもあります。おそらく最初はワンちゃん達より、飼い主さんの方が頭を使うのでは?! と、私は思っています。現に、ダイナちゃんのママも含めて、今まで見てきた飼い主さんは最初口を揃えて「私、良くわからないです。混乱しています。ウチの子もわからないみたいで、できないし…」と言われます。その時に私が「どうでしょう? 多分、ワンちゃんたちは理解していますよ、ホラねっ😉」とコマンドを出すとワンちゃん達はいとも簡単に従い、こちらの指示した通りの行動を行う、ということがしばしばありました。その時 飼い主さんは再認識していたはずです、『ウチの子はバカじゃない!🤣』と(笑) そして、『自分がわかっていなかっただけだ!』と。

実際イヌの理解力は、飼い主さんがワンちゃんに対して思っているよりもおそらく高いと思います。『ウチの子はできない!』と思っているのは飼い主さんだけで、ワンちゃんは適切な時に、適切なコマンドが与えられれば、しっかりできることが多いのです。それは、どの年齢のワンちゃんでも言えることです。まず、飼い主さんが頭をフル回転させて、トレーニングの方法を理解してください。わかれば簡単。あとは飼い主さんのアイディア次第! 一緒にトレーニング楽しんでみませんか!