10月3日の朝日新聞国際面(P9)にこんな記事が出ていました。

『DNAで飼い主追跡』 犬のフン害根絶試行

フンの根絶にDNA追跡? ん???
どういうことだろう?と言うか、壮大な試みだなぁ…(^^; と思い、読み進めてみました。
記事によると、このDNA追跡が行われているのは、イスラエル中部にある都市。3年前に街の美化作戦の一環として、犬のフンを拾わない飼い主を注意する監視部隊まで作ったことがあるが 予算不足で長続きしなかったとのこと… そして今回、新たな試みとして、獣医師の提案によりDNAによる飼い主追跡が実施されることになったそうです。このDNA採取は法的強制力がないので、あくまでも飼い主さんからの協力が必要。現在、50人ほどの飼い主さんから、愛犬たちのDNA採取ができたそうです。記事によると、この試みを提案した獣医師は「データバンクができれば、フンをほったらかしにすれば見つかるという『抑止効果』が期待できる。フン害をなくそうという意識を広げるのが最大の目的だ」(朝日新聞2008年10月3日 金曜日 P9)とのこと。また、今回のDNA採取によってデータバンクが整備されれば、迷い犬の発見や伝染病の発生した場合の早期発見など、フン害だけでなく他にも応用できるだろうとの事でした。
フン害根絶をする為に“DNA検査”を行うとは壮大な試みだなぁ~と思うと共に、“そこまで大きな問題になっているくらいフン害が酷いのか?!”とも思ってしまいました。さて、実際はどうなんでしょうか? それにしてもフン害追跡だけにDNA検査をするとなると、なんだかもったいない気がしますよね。その他にも迷子犬の発見や伝染病の早期封じ込め等に使われるのなら、本当はそちらの方がメインなのでは?!と思ったりして(^^;
ところで、フンを拾ってDNA解析をして飼い主を割り出して…という一連の過程にはかなりの費用が掛かる様な気が…さて、割り出された飼い主さんにはどんなペナルティーが待っているのでしょうか…?! なんだか怖いですよね。そうなると、やはり抑止効果絶大!!なんですかね。

 

 

飼い主さんがフンを拾ってくれている時はちゃんと静かに待とうね!

*処理中にリードを放してしまって、ワンちゃん逃走!という事件が結構ありますよ。気をつけて下さいm(__)m

 

 

 

犬のフン害というのは、日本に限らず多くの国で見られるんですね。私は過去にニュージーランド、オーストラリア、そしてイギリスにそれぞれ数ヶ月~1年半ほど住んでいたことがありますが、どの国でも“路上の落し物”を結構見ました。また、そのことにまつわるいくつか経験もあります。

イギリスでは、なぜか木に拾ったフンを入れた袋がぶら下げてあるのをたくさん目撃しました。あれは特殊なケースだとは思いますが、土地柄のせいなんでしょうか?! 私が滞在していた地域には、軍の演習場の中?を散歩できたんですね。日本で言えば、富士山麓にある自衛隊の演習場の中を歩ける…という感じでしょうか?!そういった場所だったので、あまり犬用のゴミ箱(フンを入れる専用のゴミ箱)が無く、持って歩くのはイヤな飼い主さんたちがそばにあった木の枝に括りつけていくらしいのです。これは木にもダメージがありますし、野鳥にも害が出ていたそうで、かなり問題にされていたようです。何よりビニールの袋に入ってますから、フンは土に返ることもできません。「拾うならちゃんと持ち帰る。拾わないなら土に埋めるなり、自然に戻れるようにすべきだ!」と私のボスはかなり怒ってました。

イギリスの公園近くの風景。犬用のゴミ箱です。

 

次は“自然に返す”という面ではこういう考えもありなのかぁ?!という経験です。
1995年頃ですが、ニュージーランドでホームステイしていた時の話しです。ホストマザーと一緒に犬の散歩に行った時に、そのワンちゃんがしたフンを拾おうとして止められたことがあります。曰く「汚いでしょ。それにちゃんと土に戻るんだから!」とのこと(^^; そのホストマザーだけの考えかもしれませんが、“土の所も多いかったし、ちゃんと土に戻るんだろうなぁ~”と、当時は自分を納得させましたね。軽いカルチャーショックは受けましたが(^^;

私はフンの処理に関しては、日本の飼い主さんの方が上記3つの国の飼い主さんのマナーより良いと感じています。もちろんそれでもフン害は起きていますから、犬を飼った以上、飼い主さんのマナーとして、自分のワンちゃんがしたものは持ち帰るべきだと強く思いますし、その様に指導もしています。というのはですね、世の中には犬が好きな人ばかりではないのです。犬の嫌いな人からすれば、道路にフンが落ちているなんて“不快極まりない”ことのはずです。どんなに多くの人がちゃんとフンの始末をしたとしても、1人の人がしなければ、道路に『それ』が落ちていることになります。それを見た犬の嫌いな人は、『全部の犬』が嫌いになる可能性だってあるのです。私がイギリスで研修をしていた当時、トレーナーがクラスに来ていた飼い主さんに対してこの様な話をしていました。

 『あなた方は“Dog Lover’s Country(=犬好きな人の国)”の住人ですよね。世の中には“Anti-Dog Country(=犬嫌いな人の国)”もいます。あなた方の行動1つでDog Lover’s Countryの印象が変わってしまいます。ですからAnti-Dog Countryの人からも“許容”してもらえる様に、1人1人が責任を持って行動しなければなりません。あなた方1人1人がDog Lover’s Countryを代表する外交官 なんですよ。』

これはとっても大切なことだと思います。犬の嫌いな人に「犬を好きになりなさい」とか、「犬を好きでないのは変だ!」と言うことは絶対にできません。しかし、“許容”してもらう事はできるはずです。それにはどうしたら良いか?! 私は飼い主さんのマナーが向上する事が一番効果的であると信じています。飼い主としての“義務”を果たしていないのに、その他の人に対して“要求・お願い”はできません。まずは、多くの人から認められる“マナーの良い飼い主”になって下さい。それはとても重要なことです。マナーの良い飼い主さんのワンちゃんは、マナーの良いワンちゃんになります。そうすれば、多くの人から認められる、マナーの良い飼い主さんとワンちゃんになります。そういう方が増えれば“犬と暮らす”場所が増えたり、“犬を同伴できる場所”も増えてくるでしょう。すべては『今、現在』の“飼い主”さんの双肩に掛かっています! 将来のDog Loversの方たちの為に も、みなさん、一緒にがんばりましょう!

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